建築電気設備の設計と積算
建築電気設備とは、建築物に付帯する電気設備です。建築物には電気設備がなければその建築物を運用することはできません。たとえば建築物の中には照明設備があります。照明設備がなければ暗闇の建築物の中で行動を起こすことはできません。ではこの照明設備を点灯させるには何が必要なのでしょうか。まず電源が必要となり、その電源を電源供給会社(東京電力㈱等)から受電する設備と建築物内を配電する幹線設備、そして照明器具を点灯させるための二次側配線設備が必要なのです。
また建築物内には様々な設備があります。例えばトイレです。水洗トイレには水を流します。その水を流すためにはポンプが必要です。ポンプを動かすためには電源が必要であり、照明と同様にポンプまでの配線が必要です。
更に空調機も必要です。冷房や暖房するにも電源が必要となります。要するに、建築物に設置される電気機械器具に対して電源を供給する設備が電気設備なのです。
建築物を建設するには建築基準法、消防法、その他の法規があり、その中に電気設備を設置するためには、同じく各種の法律がありそれらを満足しなければなりません。電気設備においては電気事業法が主な法規になります。
すなわち、建築電気設備の設計とは、建築主(顧客)から提示される各種諸条件を分析し、規格、構想、法的部分の確認を行った上で図面化することです。
積算では、「この建築物を建設するために必要な費用」を算出します。所謂工事費です。工事費の中には大きく分類すると、材料費、労務費、外注費、経費となります。これらを設計図から読み取り、金額にすることが積算なのです。